削らない治療とは(その1)

削らない治療とは(その1)

こんにちは、東高円寺より徒歩7分の中川歯科医院です

これから結構雨が降りそうです。帰宅時間がどの程度の雨になるのか…心配です。

 

さて今回は当院が掲げている削らない治療についてお話ししたいと思います

 

まず最初にお話しすると虫歯ができたところを全く削らすに治してしまうというお話ではありません

 

治療によっていろいろなやり方がありますのでお話しします

 

まずは虫歯治療から

 

削らない虫歯治療について

大きな穴が開いている虫歯治療について

穴の中には組織として完全にこわれている部分やプラーク、食片等が詰まっています。

まずはこの部分を完全に取り除かなくてはなりません。タービンと呼ばれる高速回転切削具で大まかに取り除き。境目の部分をミニエキスカベータと呼ばれる手用の切削具で除去します。

 

高速回転の切削具で除去すれば早く取れますが、神経までの距離がギリギリの際は微調整が難しいことと、高速回転による切削刺激が神経にダメージを与えることも多いのです。

 

 

特に乳歯の場合は顕著です。このミニエキスカベータを使用するのは私の治療のこだわりの一つです。実際この方法を始めてから治療後の疼痛発現率は圧倒的に下がりました。

その後虫歯菌に感染を起こしているがまだ組織としてしっかりしている場所(つまり虫歯になっている場所を残すということです)を次亜塩素酸やレーザーで感染歯質の洗浄を行い、ドックスベストセメントやグラスアイオノマーを塗布し、歯質の再石灰化を促していきます。

 

 

 

なお再石灰化には3ヶ月から長いと1年ぐらい経過を見ることもあります

 

 

 

この治療の1番の大きな目的は歯髄(歯の神経)を保存することにあります。

 

 

この”歯髄”が残せるか残せないかで歯の寿命は大きく変わります、なぜなら神経を取った歯は血液供給がなくなり回復力がなくなってしまうからです。

 

 

特に硬さとしてはもろくなってしまうわけではありませんが歯が破折する頻度が圧倒的に増えます。

 

木に例えると生きている木の枝は多少力を加えてもおれませんが、エネルギー供給のない枯れ木はポキっと折れますよね。それと似たような感じになるためです。

昔の治療は虫歯になっているところを完全に除去する治療でしたので歯の神経を取ることがかなり多くありました。(薬剤や器具も今ほどよくはなく、考え方も違ったので仕方がないのですが)

このように、虫歯に感染した歯質を残して、その部分を固めていく。削る量を減らすというのが大きな虫歯の治療方針になります。

最近保険診療でもこのような治療はできるようになってはいますが使用できる薬剤や器具が限られるので、自費診療で行うほうが圧倒的に成績は良いです。

特に神経が露出した時のMTAセメントの覆罩での成功率はすばらしいものがあります。

うまくいかないケース

ドックスベスト治療やMTA治療がうまくいきにくいケースについてお話しします

1.治療開始時に強い痛みが出ているケースです。

すでに歯の神経の深部組織にまで感染してしまっている場合は難しいケースが多くなりす。

 

2.プラークコントロールの悪い方の場合

磨かない、間食(飲み物も含みます)の回数が多いのを改善できない方に多いです。仮のふたをしているところの接合部から絶えず脱灰していくので隙間から細菌が入り込み治療結果が悪くなります。

このような場合は希望されても私のほうでお断りすることもあります。

 

まずは削らない虫歯治療についてお話しさせていただきました。

次回削らない治療その2をお楽しみに(書くのがいつになるだろう…)。

 

 

東高円寺の歯医者|中川歯科医院

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